「 今や、恵みの時、今こそ、救いの日」

(ラッドリー ロザイロ OMI)私たちは3月6日(水)から四旬節に入ります。日本語で四旬節といえば文字通り四十日間の季節ということになります。これは、イエス様が宣教生活を始める前に荒れ野に行かれて四十日間祈りと断食を行ったということを思い起こさせます。

四旬節に入ると施し、祈り、断食という言葉をよく耳にしますが、この三つは表面的な行為を重視するのではなく、そこにある心のあり方を問いかけていると思います。それでこそこれらの行為は本当の意味で回心、つまり神に立ち帰ることのしるしとなります。回心するのは形を整えるようなものだけではなく、食事を減らしたりするような促しだけではなく、心を割って自分の生活の根本的な態度を見つめ直す招きなのです。ヨエル預言者に言わせば、それは“衣ではなく、心を引き裂く”(ヨエル2:13)招きではないかと思います。

四旬節に行われる小教区の黙想会は私たちの霊性生活を振り返って見るための機会です。ですから、黙想指導に来られる方の話を聞いて、赦しの秘跡を受けて、ミサに与って家に帰るのではなく、個人のために十分時間をとって今までの自分の人生を振り返りながら黙想することが大事だと思います。私たちは自分のことであれば、甘く見る傾向があり、自分が自分を見ているのと、他人が自分に対して受ける印象には大きなギャップがあると思います。四旬節は本音を出す、自分と真剣に向き合う決心をする時です。
“今や、恵みの時、今こそ、救いの日”(二コリント6:2)。

Fr. ブラッドリー • ロザイロ

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