スリランカのオブレート会

Fr. ブラッドリーロザイロ –  マミの皆様、いつもお世話になりありがとうございます。新型コロナウイルス感染症のパンデミックが三年目に入る2022年の年明け、いかがお過ごしでしょうか。

さて、私はマミニュースレターを通して皆さんとスリランカ・オブレート会ミッションについて分かち合いたいと思います。ミッションについて詳しく書くと長くなり読むのが大変だと思いますので出来るだけ短く書かせていただきます。

私たちの修道会の創立者聖ウジェーン・ド・マズノ自身が1847年にスリランカ(当時セイロン)に初めての宣教師を送って以来、今年で175年になります。最初は小さなからしだねのように始まったオブレート・ミッションは、海外から来られた宣教師の働きによって大きくなり、スリランカの北部の町ジャフナーに一つの管区と、商業首都コロンボにもう一つの管区を設立しました。スリランカでは長い歴史を持つオブレート会が司祭・修道士や修道会を支えてくださっているマミの会員に恵まれ、その働きがたくさんの実を結んでいることを嬉しく思います。現在、250人以上のオブレート会員がスリランカの教会や社会のために貢献しています。ここで嬉しいニュースですが私たちオブレート会日本・韓国が属しているコロンボ管区から一人の若い司祭が今年日本に来ることになっています!これは召命の少ないこの日本にいる私たちは神様からいただく大きな恵みであり、喜ばしい知らせでもあると思います。

スリランカにおける宣教

スリランカでのオブレート・ミッションについてですが、とても大事だと思う一つは、新学生の養成です。スリランカでは、小神学校や修練院、また大神学校があり、たくさんの若者が勉強しています。新学生の養成に関わっているオブレート会員は海外での養成研究を終えた後、スリランカの神学校に派遣されています。将来司祭・修道士になるために学問はもちろんですが霊的生活は欠かせないものです。ですから、養成に関わる者が勉強や生活のバレンスのとれた養成プログラムを作り、養成チームとして新学生を導くことに集中しています。若者の養成はとても大事なミニストリーで、そのために選ばれたオブレート会員は一生懸命頑張っています。

修練院

大神学校

オブレート会は恵まれない環境の中で生きている子供のために施設や学校を設立し、英語や心理学、そしてパソコンや技術研修を教えたりしています。また、教育の面でお世話になっている先生やスターフの皆さんの金銭的なサポートをしています。他に、精神的・物質的に困っている人のために海外からの援助や寄付を集めて彼らの面倒を見てあげています。

病院でのチャプレンの奉仕を務めている会員がいます。毎日病人を訪問し、カトリックの患者さんに秘蹟を授けたり、彼らに寄り添い痛みや苦しみに耳を傾けたりしています。また、病院で働いているカトリック看護師のために集会や黙想会やミサなどもやっています。

マスコミュニケーションですが特に若者を中心に家庭や社会問題、正義と平和、そして人権といった話題について書かれた記事や絵などを取り入れた雑誌を出版したり、 フェイス・スブック(FB)やSNSをとしてオブレート会と一緒に働いている若者の信仰教育や霊的指導をしています。

オブレート会と若者

諸宗教との対話は大事なミッションです。仏教の多いスリランカではお寺がたくさんあり、その近くに住んでいる私たちの会員はお坊さんや仏教徒と仲良くしたり、宗教行事にお経や祈りを唱えたり、祭りや集会などを一緒に企画したりしています。諸宗教との対話とは自分と異なった宗教を信じている人に何を教えるかではなく、お互いの宗教の教えや精神を尊重し、持っているものを共有しながら平和で暮らすことに重点を置いていると思います。

宗教を大事にしているスリランカではお寺やヒンドゥー教寺院だけでなくカトリック教会もたくさんあり、オブレート会員は色々な教区で小教区を持って働いています。その他に説教師としてチームを組んで働いている会員もいます。彼らは四旬節や待降節に行われる教会の黙想会を指導したり、また、スリランカでは小教区のお祝いを祝う習慣がありますので信徒の心の準備として回心式やゆるしの秘蹟、家庭訪問やみことばの分かち合い、そして夫婦や若者のためにセミナーなどを企画したり、ノベナ・ミサや説教をとして信徒に霊的糧を与えたりしています。

諸宗教との対話

説教師チーム

スリランカでは長年に渡り続いた戦争(民族争い)が終結を迎えて以来12年経ちましたが今も戦争難民がたくさんいます。オブレート会が戦争で親を亡くした子供や仕事を失った若者の将来をサポートしたり、戦場でご主人を亡くした未亡人や戦争のトラウマを抱えながら生活している人のカウンセリングをやっています。また、子供を中心とした平和教育を教えることによって皆が宗教や民族を超えて平和で暮らせる環境や社会を作ることに貢献しています。その他に アルコール依存症に苦しむ人の回復を目指してさまざまなプログラムやワークショップを企画しともに働いています。

皆さん、私はオブレート・ミッションについて短く書いたつもりですがここまでの文章を読むと長い気がします。もしかしたらそう思われる方がいるかもしれませんのでこれで終わりにしたいと思います。最後にマミの皆様、どうぞこれからも私たちオブレート会員を支え導いてください。私たちも皆様のことを心に留め、一緒に歩んで行きたいと思います。

若い神父

 

 

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