ブラッドリー ロザイロ、OMI ー 私は2008 年に「サバティカル巡礼」として知られる スピリチュアル・リニューアル(霊性刷新)プログラムに参加しました。それは、主に人生の内面に焦点を当てて、子供の時から大人になるまでのさまざまな段階を評価し、自分がどのように成長したかを確認するのに役立つものでした。フィリピンで行われたこのプログラムの間、霊的指導者が同行してくれました。ある時指導者に、私が前向きな姿勢で進むためには、過去を「手放す」必要があると言われました。なぜなら、子供の頃からの未解決の問題や負の感情、欲求不満、恨みなどを抱えていたからです。私は指摘されるまで20年以上これらのことを持ち歩いていたことに気づきませんでした。
「手放す」とは、過去を忘れることではなく、子供の頃から大人になるまで人生で起こったことを思い起こし、未解決の問題を解決し、前に進んでいこうとする心構えを持つことです。過去の嫌な記憶を呼び起こすと私たちは不快な気分になり、心理的な障害を受けることがあるかもしれません。また、ある種の恐怖や不安も生じると思います。実際、私が自分の経験を何人かの人に話した時に、そのようなプログラムは難しいだろうと言われました。しかし、人生の内なる旅は、傷ついた魂を癒すために人生のある段階で真剣に評価する時間を取ることを要求しているのです。
手放して前に進むには、自分の課題に対する霊的な反応が必要ではないかと思います。精神的にしっかりしていれば、ある程度は人生を停滞させるものと戦えますが、弱っていると、過去を手放すことは難しいと思います。ですから、勇気と決断力を持って自分の成長の妨げになるものと立ち向かい、前に進んでいけるよう霊的に強くなる必要があります。私たちは、「手放し、神に任せる」という言葉を聞いたことがあると思います。これは、自分自身でやろうとしていたことをすべて「手放し」、神にしかできないことをやってもらうという意味です。そのためには神に信頼し、自分を委ね、神が私たちの人生に働かれる余地を与えることが必要です。神の道は再出発することです。ですから、私たちを捕らえている過去の事柄にこだわる必要はありません。むしろ、「手放す」ことを学べば、後ろ向きにならず、未来に向かって希望を持って見つめ始めることができるのです。
「サバティカル巡礼」からだいぶ経ちましたが今になって振り返ってみると、このプログラムが私の人生の内なる旅を見つめ直すのに役立ったので幸せだと感じます。もし、この機会を逃していたら、自分の過去をじっくりと振り返り、真剣に評価することはなかったと思うし、そのおかげで前に進むことができました。数年間の司牧活動の後、休息を取ることで、自分の個人的な生活を評価し、神さまが私をどこに導いておられるかを確認する時間が持てるようになったと感じています。